楽しみにしていたイカサマがどういうものなのか伝わらない
なんとも落ち着きのない文章だ。要するに本筋とまったく関係のない記述が多すぎる。たとえばボクシングの場面。またボクシングの賭けについても主人公が賭けのチケットを負けと早合点して破ってしまうことろも、見え透いている。当りチケットであることは相当にぶい読者にも予測がつく。
ブラックジャックのイカサマがどういうことなのか理解できない。根本のところが納得的でないのでいらつく。
この作品が映像化されているのかどうか、知らないが、シナリオであるとしたらいい映画になるかもしれないとは思う。
最後に訳者について。結構良心的であるといえる。いいかげんな訳がない。
At カジノ
毎夜人々が「幻想」を求めて、飛び跳ね、砕け散る場所、"カジノ"。 しかしその人々の中には「幻想」ではなくて、手っ取り早い「現実」を求めてインチキをする輩がいるわけで、 そして、そのけしからんイカサマ師をとっちめるのが、この本の主人公たるヴァレンタインなわけです。しかし、今回現れたイカサマ師は一筋縄じゃあいかない。 大金、誘拐、罠、銃。そしてその奥に秘められた本当の目的。 最後の最後に明らかになる、意外な共犯者は、まさに「必見」です。
まさに痛快娯楽作!
定年で刑事をリタイアしたあと最愛の妻に先立たれ、息子とはうまく折り合いが付かず、電話で話すとすぐにキレてしまうという62歳の主人公ヴァレンタインの設定がとにかく秀逸。あまり引き受けたくなかった仕事だったけれど、その息子が自分の住んでいるマイアミに来るというので、会いたくない一心でスタコラとラスヴェガスまでやって来てしまうのが、とにかく可笑しい。 そして年下(38歳!)の美女との友達以上、恋人未満の関係など、あちこちに伏線も配し、ミステリー小説として読んでも相当に面白い。 加えて女にはとことんだらしないくせに何故か憎めないキャラのカジノのオーナーを始め、他にも出てくる人物、人物それぞれがどれもこれも魅力的で、さらに昨今まるで遊園地?といったギャンブル以外のところで何かと話題になっているラスヴェガスに対して、ギャンブラーたちの街としての正しい(?)魅力的な描写も相まって、とにかく楽しく読めるとてもよく出来たクライム・ノヴェルであることは間違いない。 それにしても62歳という設定は、ベビーブーマー世代にとって『あとちょっとで手の届く年齢』であるところが、さすが広告会社を自ら経営している作者らしく、マーケティングもうまいなあと思う。すでに5作まで書き継がれていることに対しても納得だ。
文藝春秋
ファニーマネー カジノのイカサマ師たち (文春文庫) 殺人カジノのポーカー世界選手権 (文春文庫) ギャンブルに人生を賭けた男たち (文春文庫) 熱い賭け―ギャンブル・アンソロジー カジノ篇 (ハヤカワ文庫JA)
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